歯科医師として

私は歯科医師として30年以上、患者様の治療に携わってきました。 そして現在も週2回以上は患者様の診療に携わり、現場で歯科医師としての幸せを感じながら頑張っています。

我々歯科医師は患者様との信頼関係のもと、「患者様の口腔の管理に一生かかわり続ける。」ことを最大の喜びと思っています。

歯科医療は本当に奥深く興味が尽きません。 歯牙を中心とした口腔周囲組織は、神経堤由来の外胚葉性間葉組織という極めて特異的な発生による組織から分化して、それぞれの器官が形成されています。 一人一人の患者様の歯の形も歯の大きさも全部違います。 もちろん原理原則はありますが、それに当てはまらないものも常に考えながら細心の注意を払って治療を行います。 さらに、患者様自身の性格、その日の気分、態度なども考慮して行うのが、 我々歯科医療従事者のプロフェッショナルとしての姿だと思います。

だからこそ我々は、歯科医学は勿論の事、人間学というものを学び、 人間対人間のお付き合いを大切にしています。 さらに一歩進めて、我々は通院困難になった患者様にも、 訪問歯科診療を通じて永くお付き合いするということを実践しています。 歯科医療というのは楽ではありませんが、本当に楽しく、奥深く、最高に興味深い仕事であると私は思います。

今後も、運営者としての仕事と歯科医師としての仕事を両立し、 一生歯科医師としての仕事を続ける事が出来ればと考えています。

グループの代表として

私が生きていく上で、そしてグループを運営する上で 最も大切にしている事は「同胞感」です。 広辞苑によると、「同胞」とは「同じ主義主張を持った仲間」を意味します。 そして私の思う、我々が考える「同胞感」は 大切な人を知る事。 大切な人を大切にする。 大切な人の大切な人をもっと大切にする事です。

この「同胞感」を強くする事が、我々の運営の基盤です。 そして私の人生の基盤でもあります。 「同胞感」を強くする手段として 我々は患者様に、そして従業員に関心を寄せる事を何時も心掛けています。 何か困った事が無いか 何かして差し上げるべき事は無いか こうしたら喜ぶのではないか この様な事を何時も考えております。

「同胞感」を基に我々は患者様に対して「院訓」として3つの事を御約束しています。 院訓 ① 明るく元気で大きな声で挨拶をする。 ② 日本一綺麗な病院を目指す。 ③ 治療は詳しい説明の後に行う。 全ての従業員に対して、我々はこの3つの院訓の徹底を求めています。 そして常に出来ているか反省を繰り返し、徹底の度合いを深めています。

同胞感の強いスタッフは院訓を徹底します。 徹底の度合いの高い先生がリーダーとなり、分院長になって頂きます。 分院の方々とは月に一度の分院長先生との面談と、分院ミーティングのみを行い 各医院は分院長先生方を中心に運営しております。 これが「規律の中の自由」の実践による運営です。

また、我々は「規律の中の自由」という考え方で運営をしています。 「規律の中の自由」は規則で管理するのではなく 僅かな規律を守り、困った時はコーチするという仕組みです。

同胞感の強いスタッフは院訓を徹底します。 徹底の度合いの高い先生がリーダーとなり、分院長になって頂きます。 分院の方々とは月に一度の分院長先生との面談と、分院ミーティングのみを行い 各医院は分院長先生方を中心に運営して頂いています。 これが「規律の中の自由」の実践による運営です。

この運営により、優秀な分院長の先生方は個々の能力を上げていき自己実現していきます。 結果として医院や患者様、スタッフの関係も良くなっていきます。 即ち「なれる最高の自分」になっていく好循環を迎えます。

その様なリーダー達が集まったグループの先にあるのが 「世界一患者様が多い歯科医療グループ」「業界のベンチマークになる」という我々のビジョンです。

我々は今、福岡で朝礼をしていますが、我々の全く知らない北海道の歯科医院の院長先生が 朝礼で「世界一の宝歯会を目指す。」と言っている。 その様な歯科医院が日本中に沢山ある。そのようなイメージです。

更に、コアバリュー・パーパス・存在意義について考えていきたいと思います。

コアバリューでは3つの事を掲げています。 1つ目は正直・丁寧・真面目で常に後ろめたくない事 2つ目は院訓です。 一. 明るく元気で大きな声で挨拶します。 一. 日本一綺麗な病院を目指します。 一. 治療は詳しい説明の後に行います。 これを行動規範として徹底的に実行しています。 3つ目は「正しいより優しい」です。 正しさは時として人を傷つけます。 例えば、医院にはよく仮歯が取れて来院される患者様がいます。 私は何度も「仮歯で噛まないようにして下さい。」と伝えています。 しかし、取れて来院された患者様には必ず、 「もっとしっかり説明すれば良かったですね。仮歯で噛むと取れてしまいます。」 「私がしっかりと説明せずに申し訳御座いませんでした。もう一度付けますから。」と伝えるようにしています。 どんな時でも相手を責めない態度こそが「正しいより優しい」です。 我々が大切にしている考え方です。

パーパス・存在意義についてです。 突然ですが皆様は「人生の目的」「自分の存在意義」をどの様に考えていますか? 「人生の目的」、「自分の存在意義」も無く無気力に生きる事は、本当に生きていると言えないと考えています。 それはただ動いているだけなのかもしれません。 我々宝歯会は以下の様な、3つの存在意義があると考えています。 「スタッフに対する存在意義」「患者様に対する存在意義」「業界・世の中に対する存在意義」の3つがあります。 第一に「スタッフに対する存在意義」です。 それは「第三の受け皿」としての存在意義です。 今、歯科医師は大学に残る事も開業する事も非常に難しくなっています。 その様な中、歯科医師として永く安心して勤務出来る、即ち「永くお付き合いする」職場は他にありません。 実際に我々のグループの分院長先生方は、ほとんどが10年以上勤務して頂いています。 その様な意味で、我々は歯科医師の皆様の「第三の受け皿」としての存在意義が大きくあると考えております。

我々は、歯科医師・スタッフを対象としたセミナーを年間50回以上開催しています。 これは歯科医師・スタッフに学ぶ機会を設け、自己実現を支援するという事に繋がっております。 そして、患者様に対して最善の治療が出来る様に体制作りに繋がっています。 また、歯科医師・スタッフが診療に集中出来る体制を整えております。 即ち診療以外の人事・総務等の業務を担う別会社を設立し、診療に集中して頂いています。

第二に「患者様に対する存在意義」です。 全分院でCTやセファロの最新設備を導入しています。 そしてインプラントや矯正治療を全分院で治療を受ける事が出来る体制にしています。 また、コロナを経験した患者様が最も関心のある消毒・滅菌は、(株)スマイルクリーンで 全てのタービン、5倍速等の切削器具を高圧滅菌・ガス滅菌で大学病院以上の消毒・滅菌作業を行っています。 また、歯科技工所の(株)スマイルラボでは、診療の中心になりつつあるCAD/CAM冠の作成において 日本でも数少ない「印象 翌日装着」の体制が既にあります。 これは患者様に対する大きな存在意義であると自負しております。

最後に「業界・世の中に対する存在意義」です。 我々はスタッフの「不安と不満」を「安心と希望」に変える事が出来る、 そんな一流企業の様な運営を目指す歯科医療グループです。 これを実現する事が、業界・世の中に対する我々の存在意義だと考えております。 加えて、我々が得た利益は財団法人を通して一定額を寄付していくシステムにしています。 これこそが今までにない、社会性の高い歯科医療グループの業界・世の中に対する存在意義だと考えています。 例えば、我々には「不動産を所有して儲けないか?」というサイドビジネスの話も来ます。 しかし我々の社会性という存在意義に反しますので全てお断りしています。

結果として我々のミッションである「患者様と永く、スタッフと永く、地域の皆様と深く永く御付き合いする。」が達成されると考えています。 これは、「一生付き合う覚悟を持った歯科医療グループ」という事です。

我々宝歯会グループは以上のような、ビジョン・コアバリュー・パーパス・ミッションを掲げて運営しています。 今後も、ミッション・ビジョンを常に考えながら 「世界一患者様から支援される。」 「世界一多くのスタッフから勤務を希望される。」 「世界一多くの業界の皆様から目標にされる。」 そのような歯科医療グループを創造したいと考えています。

理事長略歴

1988年
 鹿児島大学歯学部卒業

1992年
 北九州市若松区に「かじわら歯科小児歯科医院」開院

1994年
 医療法人宝歯会設立

1999年
 日本顎咬合学会咬み合わせ認定医に認定。

2003年
 北九州市若松区に「ひまわり歯科医院」開院し、法人化と同時に分院展開を開始。

2007年
 日本臨床歯周病学会認定医に認定

2009年
 近未来オステオインプラント学会 指導医に認定

2014年
 日本臨床歯周病学会 歯周インプラント認定医に認定

2015年
 近未来オステオインプラント学会 専門医に認定

2019年
 近未来オステオインプラント学会 BestDentist
所持資格
歯学博士
厚生労働省認定 臨床研修指導医
近未来オステオインプラント学会(IPOI)専門医 指導医
国際インプラント学会(ICOI)認定医
特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会インプラント認定医
特定非営利活動法人日本顎咬合学会認定医
臨床研修指導医

趣味・特技
勉強、読書、マラソン(ランニング)、ゴルフ


  • 主な受講セミナー

    主な受講セミナー

    趣味は勉強(セミナー参加)というほどのセミナー好きで、毎週末はセミナーを受講しています。
    ※写真は下川公一先生と

    • POIインプラント研修
      糸瀬正通先生、山道信之先生、水上哲也先生
    • 経基臨塾(ベーシック、アドバンス)
      下川公一先生
    • 筒井塾(ペリオ、形成)
      筒井昌秀先生
    • 船越歯周病研修会(ベーシック、マスター、インプラント)
      船越栄次先生
    • 九州インプラント研究会(KIRG) 100時間講習
      添島義和先生

      その他、多数受講しています。
  • 主な著書

    大切な人を大切にする 大型歯科医療グループの管理しない運営

    • ・大切な人を大切にする
      大型歯科医療グループの管理しない運営
      ※幻冬舎より出版
    • 主な著書

    • ・学位論文
      (レーザー照射によるラットの抗リウマチ活性と骨芽細胞のInhibin B 遺伝子の発現促進 について)
    • ・Quintessence DENTAL Implantology 2013年 No.1
    • ・インプラントYEAR BOOK 2008
      (別冊 the Quintessence)
      (新しいインプラントPOIEX及びコービーム型CT 「PreVista」について)

      その他、多数あります。

私の歯科医療の愛読書

歯科医療に関する雑誌を毎月購読し、精読しています。以下の本は古い本もありますが、何度も読んでいる本です。強く推薦できます。

  • 口腔組織学

    『口腔組織学』 Ten Cate 著

    【著者名】Ten Cate 口腔組織学 原著第6版
    【出版社名】医歯薬出版株式会社

    第3版から第4版、第5版と何度も繰り返し読んでいる本です。 私の歯科医療のバイブルともいえる本です。

  • 臨床歯周病学

    『臨床歯周病学』 Jan Lindhe 著

    【著者名】Jan Lindhe (著), Niklaus P. Lang (著), Thorkild Karring (著), 岡本 浩 (翻訳)
    【出版社名】クインテッセンス出版

    第4版になり、ますます充実した感があります。読むたびにその斬新さに圧倒されます。

  • インプラントイマジネーション

    『インプラントイマジネーション』

    【著者名】糸瀬正通・山道信之・林佳明・水上哲也 編
    【出版社名】クインテッセンス出版

    現在、私はインプラント治療を中心に診療を行っています。

  • バーティカルボーン オグメンテーション

    『バーティカルボーン オグメンテーション』

    【著者名】山道信之・糸瀬正通 著
    【出版社名】クインテッセンス出版

  • サイナスフロアエレベーション

    『サイナスフロアエレベーション』

    【著者名】山道信之・糸瀬正通 著
    【出版社名】クインテッセンス出版

  • 「下川エンド」20年の臨床

    『「下川エンド」20年の臨床』

    【著者名】木村英生 著
    【出版社名】医歯薬出版株式会社

私の人生の愛読書

私にとって、早朝の誰もいない時間に静かな場所で1人でゆっくり本を読む時間が人生の中でも至福の時です。そんな時にぜひ読んでいただきたい本をご紹介します。

  • あたりまえのことをバカになってちゃんとやる

    『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』

    【著者名】小宮 一慶 (著)
    【出版社名】サンマーク出版

  • 現代の経営〔上〕〔下〕

    『現代の経営〔上〕〔下〕』

    【著者名】P.F.ドラッカー
    【出版社名】ダイヤモンド社

    不朽の名著であり、何度読んでも新しい発見があります。「経営」、「マネジメント」の父であるP.F.ドラッカー氏の最高傑作だと思います。

  • 松下幸之助 成功の金言365
    道をひらく

    『松下幸之助 成功の金言365』『道をひらく』

    【著者名】松下 幸之助
    【出版社名】PHP研究所

    私は松下幸之助氏の大ファンです。この2冊は毎日のように読んでいます。

  • 生き方―人間として一番大切なこと

    『生き方―人間として一番大切なこと』

    【著者名】稲盛和夫 著
    【出版社名】サンマーク出版

    私の大学の先輩でもある、稲盛和夫氏の不朽の名作です。

  • 中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚

    『中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚』

    【著者名】洪自誠 (著), 祐木 亜子 (翻訳)
    【出版社名】ディスカヴァー・トゥエンティワン

    論語に並ぶ、中国の古典の最高傑作であると思います。いつもこの本を読むたびに我が身を反省させられます。

  • 論語の活学

    『論語の活学―人間学講話』

    【著者名】安岡 正篤 (著)
    【出版社名】プレジデント社

    論語を通して人間学を学ぶことができます。安岡正篤氏の最高傑作だと思います。

  • 7つの習慣ファミリー

    『7つの習慣ファミリー』

    【著者名】スティーブン・R・コヴィー (著)
    【出版社名】キングベアー出版

    理事長として、歯科医師としての仕事は大事です。社会人として社会に貢献することも大事です。また、人間として友人関係を大切にすることも大事です。 しかし、それは私の家族8人が幸せであるということが大前提です。この本は、家族について深く考える時間を提供してくれる素晴らしい本です。

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