正直・丁寧・真面目な生き方

「“文明”と“文化”の関係性」

会社として、チームとして、成果が上がらない時にどのように考えるかという事ですが、私は4つの段階に分けて考えています。

1:何が問題か? なぜ失敗しているのか? を考えます「何故」をはっきりさせることが大切です。

2:「何故」がわかったら、どうしようか? と考える事が必要です。解決策を明確にします。

3:最も重要な事ですが、その解決策に後ろめたい事が無いか? を考えます。良心に照し合せて自問自答します。

4:最後に強い意志をもって実行することが大切です。即ち、仕事をやり遂げる事を自分と約束する事です。仕事は、“時計”でなく“コンパス”でやるものです。嫌な事でも、目的意識を大きく持つ事で実行できます。

更には重要な事から始める事も大切です。


日経新聞の記事です。

先日、EUと英国が、EU英国通商・協力協定を維持するという事でまとまりました。即ち、大枠は従来通り関税をかけずに、人・物・金の移動は制限されるというものです。

その中で、特記すべきことは、英国周辺の漁業権も5年半現状維持との事です。

実は、ここが交渉の大きなネックだったという事は知られてはいません。それだけ、英国の文化に漁業いうものが大きく影響を与えているという事の裏返しかもしれません。

この協定を進めたのは、勿論コロナウイルスの変異種の発生による危機感が後押しになった事は疑いもありません。

しかし、私が一番気にしているのは「知の保護主義」です。

先日ボストン大学の中国人留学生が空港でアメリカ当局からパソコン等を押収されたそうです。

また、中国では、アリババが独占禁止法違反の疑いで、中国当局から調査が入ったという事件がありました。これこそ「知の保護主義」です。

西洋では暗黒の時代とよばれる時期がありました。

それは中世のキリスト教全盛の時、その教義に沿った学問しか認められなかったという事です。それに光を当てたのは、レオナルド・ダヴィンチであり、コペルニクスであり、ルネサンスという時代です。

彼らは、数学や科学が発達したという敵対国であるイスラム世界からも、西洋に光を当てたという事にもなります。

また、中国はEコマースが最も発展した国だと言われています。それは、アリババやテンセントという巨大企業の力があったからだというのは否定できません。

この両方から考えても、「知の保護主義」が進んでいる、これこそが人類の衰退につながるのではと危惧しています。


あと、これに関係している事ですが、私が以前、尊敬している方から聞いた話です。

中国製の製品はアメリカでは良く売れるが、日本ではあまり売れないという事があるそうです。これは、アメリカの独立が1783年と新しく、今の50州の形になったのが1959年と、もっと新しい国だからです。

その影響もあり、アメリカは消費や物に関する拘りが低く、良い物、安い物は買うという“文明”の国であるという事が言えます。

一例として、アメリカにはビッグ3という大きな自動車会社があるにも関わらず、日本車や韓国車、そして中国車が多く売れる国民性があります。

それ対して日本は、建国して2000年以上経つ文化の国であります。その為、文化性の合わない国の商品はなかなか売れないという事なのではないでしょうか。

他国の物や文化を受け入れないというのは決して良い事ではありませんが、“文明”を追う事により、“文化”が疎かになるのも如何なものかと思います。

難しい話ではありますが、非常に考えさせられる事で勉強不足を痛感致しました。

“文明”と“文化”そして、“経済”との関係についてもう一度勉強しなおしたいと思いました。